2012年11月25日
バッテリー上がりの原因は?トヨタアイシス 整備情報210
こんにちは
今回はトヨタアイシスの一般整備事例を紹介します
年式H17年8月 型式CBA-ANM10G 1AZ-FSE(D-4)エンジン 走行距離86,550km
症状は
夜間走行中にエンスト、
エンジンキー回しても、ウンともスンとも言わない
しょうがないのでレッカーを手配して工場入庫となった次第です。
調べてみるとバッテリーが完全に上がっている状態
とりあえずバッテリーブースターをつないでエンジンをかけてみると
メーターパネルの充電系統警告灯が点灯していました。(黄色い円内)
お客様に話を伺うと、
「以前から時々点くくらいだったが、最近は点いてる時間が長くなっていた。」との事
気づいていたなら早めに連絡頂ければと話すと、
なんと、バッテリーのマークをしている事から
「バッテリーの交換時期の意味だと思っていた」 ようです。
充電警告灯が点灯しているという事は、
オーディオやヘッドライトなど、車の電気を作る事が出来なくなっている状態になるので、
バッテリーがどんどん放電され、しまいには走行途中でエンスト、
(特にヘッドライトを使う夜間使用時)
もしくはエンジン止めるとかからなくなってしまいます。
もちろんエンジンキーを回してもバッテリーは完全に放電(消耗)したので
メーターパネルの電気は点きませんし、何の反応もありません。
充電系統を点検するとオルタネーター不良でした。
ボンネットを開けて前から見た画像
エンジンは、FF車ですので右前輪に向き、オルタネーターは手前上に位置します。
ちなみに黄色い円内はオートテンショナーの箇所です。
寄った画像です。
このエンジンは補機類を1本のベルト(ファンベルト)で回しているタイプです。
円内にそれを張らすオートテンショナーがあります。
わかりにくいので、下からの画像も・・・
下から見た画像
オートテンショナーと補機類・ファンベルトの配列はこのようになっています。
オルタネーターを外すためにはファンベルトを緩めないと出来ないのでオートテンショナーを緩めますが・・・
オートテンショナーのプーリー部分の締付ボルトですが、頭が普通の形の六角じゃない
上の画像、下が使用されているボルトですが花形になっていて、上のアタッチメント(特殊工具)を使わなければ緩める事が出来ないようです。
トヨタのエンジンの1AZ-FSE・2AZ-FEはこのボルトが使われているようなので、これからもこの事例は出てくるだろうと思い、アタッチメントの購入を決定、
しかし、部品屋さんに問い合わせると扱ってないとの事、発注しても時間がかかるとの返事
工具屋さんに問い合わせてみても同じような返事
知り合いの工場さん何箇所かに電話で聞いても、どちらもその情報も知らないし、工具も持っていないとの事
え~っと、手段が無くなりましたが、そんな時はとりあえずインターネットで検索
どうやら自動車工具では超有名なコーケンさんがそのボルトを外すアタッチメントを製造しているらしく、
ヤフオクや楽天など、色々なネットショップでも取り扱っていました。
しかし沖縄まで発送となると、1週間近くかかるとの事で、そこまで待てる余裕も無く、
困り果てて、そのコーケンさんのホームページを開いて、
「アタッチメントの沖縄での取り扱い店舗を教えてください」 と問い合わせメールを送信
⇒ Ko-kenホームページ
送信翌日の午前中まではメールの返信も無かったのですが、
午後になり、なんと直接工具を持って突然工場を訪ねてきました。
話を聞くと、メール相談を受けた本社から「アタッチメントが必要みたいだから行ってきて」
と言われたようです。(フットワーク軽すぎ電話も無いし)
その代理店は、お隣の南風原町の会社でした。
こちらが購入したアタッチメント、しかも値段がネットショップより安い
(ネットショップなら送料込みで4千円台だが3,300円くらい)
K工機さま、本当助かりました。ありがとうございました。
そのアタッチメントを使い、プライバーを指しこんで時計回りに入力すると
オートテンショナーのプーリー部分が⇐の方向に動いてベルトが緩むという仕組みです。
ちなみにこの作業、他の類似のソケットで外そうとしても、作業スペースが狭くラチェットレンチが入らない事と、
テンショナーを緩めるのにかなりの力が要る事で、
やはりこのアタッチメントを使わないと難しそうです。
ファンベルトを緩めてずらしたオルタネーターの画像
これでオルタ外れます。
オルタネーターを外した後のエンジン側の画像はこんな感じ
取り外したオルタネーター
裏側からはこんな感じ
今回修理で提案したのは、リビルトオルタネーターへの交換だったのですが、
「予算が厳しくて何とか中古で探せないか?」との事
しかしこのオルタネーター、充電制御タイプな事と、稀少なD-4エンジンなので県内で探すのは難しい
そこをなんとか、電話・ネット 検索かけまくり、
どうにかこうにか県内中部で発見
部品確認の際に必要な、ステッカーに記されている製造番号です。
こちら壊れたオルタネーターの方は消えかかっていて確認しづらい
今回取り付けた中古オルタネーターの方はちゃんと製造番号が確認できます。
照合できない数字もあったのですが、ほぼOKという事で購入
ちなみに、取り付ける際のちょっとしたポイント
支柱ボルトが入る箇所のこの部分
ボルトを締付ける時に矢印の部分がスライドして縮まっている状態で取り付ける際に狭いので、
このようにずらすと、エンジン側へすんなりと装着できます。
交換後は警告灯も消え、正常な機能に戻りました。
さて、今時の電子制御化された車は、バッテリーを外すとメモリーされた記憶が切れて、
エンジンがちょっとくすぶったり、(走行すると学習機能が働き戻ります)
パワーウインドーが効かなくなったり、カーナビゲーションは再設定が必要になったり、
昔の簡単なオーディオ設定くらいでは済まず、メモリーデータの再設定にかなりの時間がかかったり、
データが消去したりする事も考えられ、相当なデメリットです。
ですのでメモリーをバックアップする必要がありますが、
そこで役立っているのがコレ ⇑ ⇑ ⇑
DHCの ⇒ メモリーバックアップ MS-1
MS-1使用中の画像(左赤枠内)
車両側に接続するのはOBD-Ⅱのカプラー(黄色い円内の箇所)
そのOBD-Ⅱのカプラーです。
このように差込み、コードの赤いランプが点灯すると接続完了の合図、
そのケーブルをMS-1につなぎ緑のスイッチをONするとバックアップ完了です。
OBD-Ⅱカプラーが無い車両は、コードを替えてシガーソケットへ接続します。
(その際はキーの位置はACCに、キーOFFだとバックアップできません)
沖縄県整備商工組合さんから9千円ちょっとで購入
内臓のバッテリーで最大8時間の電源供給
バッテリーを長期取り外す場合は家庭用コンセントから充電しながら供給できるようです。
今まで安い電池式のを使ってましたが、信頼性が高く使い易くこれからも重宝するでしょう。
沖縄県与那原町で
創業40年になる自動車修理工場
仲松自動車修理工場
営業時間 8:00~19:00
定休日 日曜日・祝祭日
車検・一般整備・板金塗装など車の事ならなんでも御相談下さい
車検・一般整備などのお問い合わせはこちらから
格安車検好評受付中 車検予約com.からもお問い合わせできます
代車・お見積り無料です!!
お気軽にご来店ください。お待ちしております
(担当:仲松良一)
地図はこちら
〒901-1301
与那原町字板良敷1365番地
仲松自動車修理工場
TEL 098-946-2185
今回はトヨタアイシスの一般整備事例を紹介します
年式H17年8月 型式CBA-ANM10G 1AZ-FSE(D-4)エンジン 走行距離86,550km
症状は
夜間走行中にエンスト、
エンジンキー回しても、ウンともスンとも言わない
しょうがないのでレッカーを手配して工場入庫となった次第です。
調べてみるとバッテリーが完全に上がっている状態
とりあえずバッテリーブースターをつないでエンジンをかけてみると
メーターパネルの充電系統警告灯が点灯していました。(黄色い円内)
お客様に話を伺うと、
「以前から時々点くくらいだったが、最近は点いてる時間が長くなっていた。」との事
気づいていたなら早めに連絡頂ければと話すと、
なんと、バッテリーのマークをしている事から
「バッテリーの交換時期の意味だと思っていた」 ようです。
充電警告灯が点灯しているという事は、
オーディオやヘッドライトなど、車の電気を作る事が出来なくなっている状態になるので、
バッテリーがどんどん放電され、しまいには走行途中でエンスト、
(特にヘッドライトを使う夜間使用時)
もしくはエンジン止めるとかからなくなってしまいます。
もちろんエンジンキーを回してもバッテリーは完全に放電(消耗)したので
メーターパネルの電気は点きませんし、何の反応もありません。
充電系統を点検するとオルタネーター不良でした。
ボンネットを開けて前から見た画像
エンジンは、FF車ですので右前輪に向き、オルタネーターは手前上に位置します。
ちなみに黄色い円内はオートテンショナーの箇所です。
寄った画像です。
このエンジンは補機類を1本のベルト(ファンベルト)で回しているタイプです。
円内にそれを張らすオートテンショナーがあります。
わかりにくいので、下からの画像も・・・
下から見た画像
オートテンショナーと補機類・ファンベルトの配列はこのようになっています。
オルタネーターを外すためにはファンベルトを緩めないと出来ないのでオートテンショナーを緩めますが・・・
オートテンショナーのプーリー部分の締付ボルトですが、頭が普通の形の六角じゃない
上の画像、下が使用されているボルトですが花形になっていて、上のアタッチメント(特殊工具)を使わなければ緩める事が出来ないようです。
トヨタのエンジンの1AZ-FSE・2AZ-FEはこのボルトが使われているようなので、これからもこの事例は出てくるだろうと思い、アタッチメントの購入を決定、
しかし、部品屋さんに問い合わせると扱ってないとの事、発注しても時間がかかるとの返事
工具屋さんに問い合わせてみても同じような返事
知り合いの工場さん何箇所かに電話で聞いても、どちらもその情報も知らないし、工具も持っていないとの事
え~っと、手段が無くなりましたが、そんな時はとりあえずインターネットで検索
どうやら自動車工具では超有名なコーケンさんがそのボルトを外すアタッチメントを製造しているらしく、
ヤフオクや楽天など、色々なネットショップでも取り扱っていました。
しかし沖縄まで発送となると、1週間近くかかるとの事で、そこまで待てる余裕も無く、
困り果てて、そのコーケンさんのホームページを開いて、
「アタッチメントの沖縄での取り扱い店舗を教えてください」 と問い合わせメールを送信
⇒ Ko-kenホームページ
送信翌日の午前中まではメールの返信も無かったのですが、
午後になり、なんと直接工具を持って突然工場を訪ねてきました。
話を聞くと、メール相談を受けた本社から「アタッチメントが必要みたいだから行ってきて」
と言われたようです。(フットワーク軽すぎ電話も無いし)
その代理店は、お隣の南風原町の会社でした。
こちらが購入したアタッチメント、しかも値段がネットショップより安い
(ネットショップなら送料込みで4千円台だが3,300円くらい)
K工機さま、本当助かりました。ありがとうございました。
そのアタッチメントを使い、プライバーを指しこんで時計回りに入力すると
オートテンショナーのプーリー部分が⇐の方向に動いてベルトが緩むという仕組みです。
ちなみにこの作業、他の類似のソケットで外そうとしても、作業スペースが狭くラチェットレンチが入らない事と、
テンショナーを緩めるのにかなりの力が要る事で、
やはりこのアタッチメントを使わないと難しそうです。
ファンベルトを緩めてずらしたオルタネーターの画像
これでオルタ外れます。
オルタネーターを外した後のエンジン側の画像はこんな感じ
取り外したオルタネーター
裏側からはこんな感じ
今回修理で提案したのは、リビルトオルタネーターへの交換だったのですが、
「予算が厳しくて何とか中古で探せないか?」との事
しかしこのオルタネーター、充電制御タイプな事と、稀少なD-4エンジンなので県内で探すのは難しい
そこをなんとか、電話・ネット 検索かけまくり、
どうにかこうにか県内中部で発見
部品確認の際に必要な、ステッカーに記されている製造番号です。
こちら壊れたオルタネーターの方は消えかかっていて確認しづらい
今回取り付けた中古オルタネーターの方はちゃんと製造番号が確認できます。
照合できない数字もあったのですが、ほぼOKという事で購入
ちなみに、取り付ける際のちょっとしたポイント
支柱ボルトが入る箇所のこの部分
ボルトを締付ける時に矢印の部分がスライドして縮まっている状態で取り付ける際に狭いので、
このようにずらすと、エンジン側へすんなりと装着できます。
交換後は警告灯も消え、正常な機能に戻りました。
さて、今時の電子制御化された車は、バッテリーを外すとメモリーされた記憶が切れて、
エンジンがちょっとくすぶったり、(走行すると学習機能が働き戻ります)
パワーウインドーが効かなくなったり、カーナビゲーションは再設定が必要になったり、
昔の簡単なオーディオ設定くらいでは済まず、メモリーデータの再設定にかなりの時間がかかったり、
データが消去したりする事も考えられ、相当なデメリットです。
ですのでメモリーをバックアップする必要がありますが、
そこで役立っているのがコレ ⇑ ⇑ ⇑
DHCの ⇒ メモリーバックアップ MS-1
MS-1使用中の画像(左赤枠内)
車両側に接続するのはOBD-Ⅱのカプラー(黄色い円内の箇所)
そのOBD-Ⅱのカプラーです。
このように差込み、コードの赤いランプが点灯すると接続完了の合図、
そのケーブルをMS-1につなぎ緑のスイッチをONするとバックアップ完了です。
OBD-Ⅱカプラーが無い車両は、コードを替えてシガーソケットへ接続します。
(その際はキーの位置はACCに、キーOFFだとバックアップできません)
沖縄県整備商工組合さんから9千円ちょっとで購入
内臓のバッテリーで最大8時間の電源供給
バッテリーを長期取り外す場合は家庭用コンセントから充電しながら供給できるようです。
今まで安い電池式のを使ってましたが、信頼性が高く使い易くこれからも重宝するでしょう。
沖縄県与那原町で
創業40年になる自動車修理工場
仲松自動車修理工場
営業時間 8:00~19:00
定休日 日曜日・祝祭日
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お気軽にご来店ください。お待ちしております
(担当:仲松良一)
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仲松自動車修理工場
TEL 098-946-2185
Posted by 仲松自動車 at 17:42
│【電気系統】