2010年05月12日
ベルト破損 三菱トッポBJ 整備情報73
こんばんは
今回は三菱ミニカトッポBJのエアコン修理事例を紹介します。
※ 同車種のイメージ画像です
年式H12年 型式GF-H42A 3G83エンジン 走行距離 87,243km
走行中にファンベルトが切れて入庫しました。
切断したファンベルトの断面部分です
どうして切れたかというと、経年劣化で切れたわけではなく、
上の画像の赤い枠の部分はクーラーコンプレッサーといいますが、マグネットクラッチの固着でベルトの回転に負荷がかかり、ついには切れてしまったようです。
ちなみに、このエンジンの補機類のベルトは一体型で、1本のベルトで全部を駆動しています。
※ 補機類のベルトに関するくわしい過去記事はコチラから
では、そのベルトが切れてしまうと
① オルタネーターが充電しないのでバッテリーがあがる
② クーラーコンプレッサーが止まりクーラーは冷えない
③ パワステポンプが止まりハンドルが重くなる。
④ ウォーターポンプが回転しないのでオーバーヒートする
という不具合が発生するので走行は困難になります。
何とか工場までもってくれて良かったです
取り外したクーラーコンプレッサーです。
矢印の箇所に配線が焼けている跡があります。
円内にはベルトの削れカスが付着しています。
今回のケースは、マグネットクラッチを新品に交換するという修理方法が一般的ですが、お客様が、なるべく安くして欲しいと言うことで中古のクーラーコンプレッサーに交換しました。
購入した中古のクーラーコンプレッサーです。
作業手順は、クーラーガスを抜き取り、クーラーコンプレッサーやオイル・Oリング類を交換して、真空引きをしてガスを注入して終了となりますが、
念のためにレシーバータンクも新品に交換します。
※レシーバータンクとは、冷却サイクル内の水分やゴミを取り除くためにストレナーや乾燥剤が入ったタンクです。
フロントバンパーを外して前から見た画像です。※画像は新品のレシーバータンクに交換した後
レシーバータンクはコンデンサーの隣に付いていました。(細長い筒状の部品)
こちらが取り付けた新品のレシーバータンクです。
以前のレシーバータンクは、サイクルの状態が見えるサイトグラスのパイプが上に付いてたんですが、(上はH10年式のムーブのサイトグラス付レシーバータンクです)
最近はこのトッポBJのようにサイトグラスのパイプはレシーバータンクと分かれているのが多いようです。
またレシーバータンクは、この車両のように、コンデンサに付いているタイプや、タンクではなくフィルターで交換するタイプに替わっているようです。
ところで、通常ならばこの車両ではレシーバータンクは、コンデンサーから簡単に取り外せるんですが・・
レシーバータンクをコンデンサーに付けているボルトが固着してどうしても外せず、途中でボルトが折れてしまいました。(上の画像)
コンデンサーはアルミ製なので、鉄と比べてやわらかいので慎重に取り外さなければ本体をいためてしまいます。
そうなるとコンデンサーの修理や場合によっては本体交換となってしまうので、しょうがないのでコンデンサーを取り外して折れた残りのボルトをドリルで貫通して外すことに
取り外したコンデンサーです。
ちなみにコンデンサーはコンプレッサーから送られてきた高温・高圧の冷媒ガスを冷却して液状冷媒にする部品です。
さきほどの画像の折れたボルトの箇所だけではなく、上の画像のボルトも固着していました。
こちらは潤滑スプレーをかけながらゆっくり閉めたり緩めたりを繰り返すうちに外れました。
問題の、ボルトが折れた箇所も、折れたボルトの残りをドリルで貫通して、何とか取り外しました。
上の画像は貫通したあとコンデンサー側に残ったボルトの削り跡です。
なんとか外したレシーバータンクです。
レシーバータンクを外したコンデンサーです。
取り外した各部の接続部分のOリングは新品に取り替えます。
コンプレッサーオイルもコンプレッサーやコンデンサー・パイプなどに適量補充します。
もちろん切断したファンベルトは新品に
ファンベルトを取り付けました。
トッポBJのベルト交換方法にくわしい過去記事はコチラから
今回のケースで思うことが
修理工場の、お客様への対応でかなり重要な部分が、
① 故障の原因探求と、その修理内容の説明
② 概算見積もりと修理期間の報告
と思うのですが、(難しいですよね~)
特に概算見積もり
工賃指数の計算だけでは読めない、実際に作業にかからないとわからないこともごくごくあるので、それを読んで事前にお客様にうまく説明しないとお互い納得できないですよね。
今回は、見積もり時に『若干金額が変動することもあります』と言ってたのでまぁ納得してくれたのですが、
作業後に、『ボルトが外れなくて大変だったので金額がアップしました。』と説明してもお客様は、
『見積もりより高くなった。この工場は信用できない』
ということになるので、概算見積もりどおりの料金にしなければならなかったでしょうね。
見積もり力のアップと誠意ある対応を心がけたいと思います。
沖縄県与那原町で
創業40年になる自動車修理工場
仲松自動車修理工場
営業時間 8:00~19:00
定休日 日曜日・祝祭日
車検・一般整備・板金塗装など車の事なら
なんでも御相談下さい
『愛車の傷・凹み、いくらになるのか不安・・でもお店に行くと断りづらい・・』 とお悩みの方必見!
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弊社のメールアドレスに損傷箇所の画像をお送り下さい
メールアドレス>>naka.267@woody.ocn.ne.jp
←こちらのQRコードで、仲松自動車修理工場の電話番号・メールアドレスを携帯にご登録いただくこともできます。
代車・お見積り無料です!!
お気軽にご来店ください。お待ちしております
(担当:仲松良一)
地図はこちら
〒901-1301
与那原町字板良敷1365番地
仲松自動車修理工場
TEL 098-946-2185
今回は三菱ミニカトッポBJのエアコン修理事例を紹介します。
※ 同車種のイメージ画像です
年式H12年 型式GF-H42A 3G83エンジン 走行距離 87,243km
走行中にファンベルトが切れて入庫しました。
切断したファンベルトの断面部分です
どうして切れたかというと、経年劣化で切れたわけではなく、
上の画像の赤い枠の部分はクーラーコンプレッサーといいますが、マグネットクラッチの固着でベルトの回転に負荷がかかり、ついには切れてしまったようです。
ちなみに、このエンジンの補機類のベルトは一体型で、1本のベルトで全部を駆動しています。
※ 補機類のベルトに関するくわしい過去記事はコチラから
では、そのベルトが切れてしまうと
① オルタネーターが充電しないのでバッテリーがあがる
② クーラーコンプレッサーが止まりクーラーは冷えない
③ パワステポンプが止まりハンドルが重くなる。
④ ウォーターポンプが回転しないのでオーバーヒートする
という不具合が発生するので走行は困難になります。
何とか工場までもってくれて良かったです
取り外したクーラーコンプレッサーです。
矢印の箇所に配線が焼けている跡があります。
円内にはベルトの削れカスが付着しています。
今回のケースは、マグネットクラッチを新品に交換するという修理方法が一般的ですが、お客様が、なるべく安くして欲しいと言うことで中古のクーラーコンプレッサーに交換しました。
購入した中古のクーラーコンプレッサーです。
作業手順は、クーラーガスを抜き取り、クーラーコンプレッサーやオイル・Oリング類を交換して、真空引きをしてガスを注入して終了となりますが、
念のためにレシーバータンクも新品に交換します。
※レシーバータンクとは、冷却サイクル内の水分やゴミを取り除くためにストレナーや乾燥剤が入ったタンクです。
フロントバンパーを外して前から見た画像です。※画像は新品のレシーバータンクに交換した後
レシーバータンクはコンデンサーの隣に付いていました。(細長い筒状の部品)
こちらが取り付けた新品のレシーバータンクです。
以前のレシーバータンクは、サイクルの状態が見えるサイトグラスのパイプが上に付いてたんですが、(上はH10年式のムーブのサイトグラス付レシーバータンクです)
最近はこのトッポBJのようにサイトグラスのパイプはレシーバータンクと分かれているのが多いようです。
またレシーバータンクは、この車両のように、コンデンサに付いているタイプや、タンクではなくフィルターで交換するタイプに替わっているようです。
ところで、通常ならばこの車両ではレシーバータンクは、コンデンサーから簡単に取り外せるんですが・・
レシーバータンクをコンデンサーに付けているボルトが固着してどうしても外せず、途中でボルトが折れてしまいました。(上の画像)
コンデンサーはアルミ製なので、鉄と比べてやわらかいので慎重に取り外さなければ本体をいためてしまいます。
そうなるとコンデンサーの修理や場合によっては本体交換となってしまうので、しょうがないのでコンデンサーを取り外して折れた残りのボルトをドリルで貫通して外すことに
取り外したコンデンサーです。
ちなみにコンデンサーはコンプレッサーから送られてきた高温・高圧の冷媒ガスを冷却して液状冷媒にする部品です。
さきほどの画像の折れたボルトの箇所だけではなく、上の画像のボルトも固着していました。
こちらは潤滑スプレーをかけながらゆっくり閉めたり緩めたりを繰り返すうちに外れました。
問題の、ボルトが折れた箇所も、折れたボルトの残りをドリルで貫通して、何とか取り外しました。
上の画像は貫通したあとコンデンサー側に残ったボルトの削り跡です。
なんとか外したレシーバータンクです。
レシーバータンクを外したコンデンサーです。
取り外した各部の接続部分のOリングは新品に取り替えます。
コンプレッサーオイルもコンプレッサーやコンデンサー・パイプなどに適量補充します。
もちろん切断したファンベルトは新品に
ファンベルトを取り付けました。
トッポBJのベルト交換方法にくわしい過去記事はコチラから
今回のケースで思うことが
修理工場の、お客様への対応でかなり重要な部分が、
① 故障の原因探求と、その修理内容の説明
② 概算見積もりと修理期間の報告
と思うのですが、(難しいですよね~)
特に概算見積もり
工賃指数の計算だけでは読めない、実際に作業にかからないとわからないこともごくごくあるので、それを読んで事前にお客様にうまく説明しないとお互い納得できないですよね。
今回は、見積もり時に『若干金額が変動することもあります』と言ってたのでまぁ納得してくれたのですが、
作業後に、『ボルトが外れなくて大変だったので金額がアップしました。』と説明してもお客様は、
『見積もりより高くなった。この工場は信用できない』
ということになるので、概算見積もりどおりの料金にしなければならなかったでしょうね。
見積もり力のアップと誠意ある対応を心がけたいと思います。
沖縄県与那原町で
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仲松自動車修理工場
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メールアドレス>>naka.267@woody.ocn.ne.jp
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Posted by 仲松自動車 at 20:42
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