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おはようございます。

今回はダイハツタントの故障事例を紹介します



年式H16年1月　　　型式TA-L350S　　　EF-DETエンジン　　　走行距離68,000km

症状は

走行中に「ギー」という異音がし始めたかと思うと、程なくして前に進まなくなったとの事

とりあえず現場へ向かいます。

到着し車両を確認してみると、エンジンかけた時点から、すでに異音が発生している状態







ボンネット開けてエンジンルームを上から見た画像

向かって左側がエンジン、右側がトランスミッションという配置ですが、


「エンジンはかかっているが前に進まない」という状況からオートマミッションの異常かとは思っていましたが、

やはり現車を確認してみるとトランスミッションの内部から異音が出ている様子








上の画像の黄色い円内のアップ画像

ATF（オートマオイル）の量を点検するゲージの頭の部分（赤）

抜いて点検しましたが量は適量


ミッションの中から異音がしているようなので、すわミッションの交換か　とも思いましたが、

ミッション専門の友達に電話でこの症状を聞いてみると、

「オイルストレナーの詰まりで良くこういった症状になる」との事、

※オイルストレナー　=　ミッション内にゴミが浸入しないためのフィルター


例えると、「パワステオイルが少なくなり、異音を伴ってハンドルが重くなる様な症状」との事、


という事でミッションオイルパンを外します。







リフトアップしてミッション側を下から見た画像

黒い四角い箱のような物がミッションオイルを溜めるミッションオイルパン

黄色い円内、１０mmボルト１５個ほど外します。








ミッションオイルパンを外したトランスミッション側の画像

このようにオイルストレナーが付いています。（新品ストレナーに交換後の画像）








オイルストレナーを外したミッション側の画像

黄色い円内の穴からミッションオイルが循環するようです。







こちらは、取り外したオイルパンとオイルストレナー

オイルパンの底には微量の鉄粉が見られました。


さて、友達のアドバイスによると、

「詰まったストレナーのフィルター部分は新品に比べてケースから離れている」との事








こちら新品のオイルストレナー







フィルター部分に寄った画像

ケースと密着していますが、








こちら古いオイルストレナーのフィルター部分は、ケースから離れています。


さて、お客様への説明としては、

今回の症状は、オイルストレナーの詰まりで、ミッションオイルが循環しなくなり、走行不能になったと思われます。

オイルストレナーとATFを新品に交換する事で、症状が無くなる、又は改善されるだろうが、

今回の異音発生後の走行で、トルクコンバーターに負担がかかったので、将来的に不具合が出てくる可能性はあります。

と前置きした上で作業を実施、


交換後エンジンをかけてみると異音も無く、暖気後ロードテストを繰り返し納車となりました。


ミッション交換はかなりの高額修理となります。

ATFは３～５万キロ毎に交換をおすすめしますが、

オイルストレナーの交換も同時に行った方がいいのでは、と思った故障事例でした。







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