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こんばんは

三菱デリカスペースギヤのターボ系統の修理事例を紹介します



年式Ｈ6年9月　　　型式ＫＥ-ＰＤ8Ｗ　　　4Ｍ40ディーゼルターボエンジン　　　走行距離120,170ｋｍ

今回の症状は

走行時に加速していくと『スパー』っと空気が抜ける音がする

しかし、異常はその音だけで、走行時の調子が悪く感じたりはしないそう


ためしに、停車状態でエンジンをかけて、回転を上げていくとタコメーターが3,000回転近くなるとこの症状を再現できました。

音の出所を探ってみると





画像の黄色い円内の箇所にターボチャージャーがありますが、空気が抜けている箇所はエンジン奥の赤い円内





その箇所のアップ画像です。

エアーインレットリリーフバルブといいますが、

インレットマニホールド内の空気量が多くなりすぎるとバルブが開いてエアーを逃がす役割をしているらしいです。


調べていくと、どうやら原因は、タービンのウエストゲイトバルブが作動していないようで、エアーをエキゾーストマニホールドに逃がしきれていないようです。


ウエストゲイトバルブの固着はたまにありますが、固着している箇所に潤滑剤をスプレーしながらロッドをバイスプレイヤーなどで動かすと動きが良くなりますが、今回は縦型エンジンで隠れてしまってほとんど見えない

しょうがないのでタービンを外して固着を修理します。






タービンを外した後の画像です。






こちらが取り外したエキゾースト付きのターボチャージャーです。







別角度からのターボチャージャー

エンジンの吸入空気量が増えすぎると、逆にノッキングが起こり、エンジンの出力低下につながるので、

排気ガスの量が多くなるとアクチュエーターがロッドを押し出してウエストゲイトバルブを開きマフラーから逃がす構造になっています。


ウエストゲイトバルブの作動を良くして、元通り取り付けるとエアーインレットリリーフバルブからのエアー漏れもなくなりました。


ちなみにエアーインレットリリーフバルブが付いていない車のウエストゲイトバルブの固着の場合は、ノッキングにより加速が効かなくなる症状が発生します。












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