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こんにちは

前回のダイハツタントのエンジンオイルトラブル事例の続きになります。



年式H16年　　　型式TA-L350S　　　EF-DETターボエンジン　　　走行距離56,800ｋｍ

ターボが壊れてマフラーからかなりの白煙を吐いていたダイハツタント

前回はターボチャージャーを交換するまでの記事でしたが、それだけで作業終了とはいかず、オイルラインの点検と洗浄、関連部品の交換が必要になります。

※　前回記事はこちら→整備情報143

でないとまたターボが壊れる危険性があります。


まずはエンジン下側からの点検






画像は別の車両ですがエンジンオイルパンという部品。

エンジン下部の一種の『フタ』で、エンジンオイルをためておく役割をしています。






オイルパンを外したエンジン側の画像

やはり、赤枠のように黒くなった箇所やオイルストレナーに、かなりのスラッジ（ガソリンやオイルが酸化して固まって出来た物）がこびりついていました。







外したオイルストレナーです。

オイルラインへのゴミの浸入を防ぐ大事な役割をしています。

スラッジが付着した上に、それが硬化して網目がほとんど詰まっている状態でした。

そのままではエンジンオイルが回らなくなるのでしっかり掃除をします。







洗浄したエンジンオイルパンです。

取り付けてエンジン下側の点検・洗浄は終了。

次に、上側も外して点検します。







インタークーラーやエアークリーナーなどを外した画像

スロットルボディーを外してシリンダヘッドカバーを外します。







外したシリンダヘッドカバーです。裏側を見てみると







スラッジがこびりついてかなりひどい状態です。

シリンダヘッドカバーガスケット（タベットパッキン）も硬化してますので交換します。







スラッジを除去したシリンダヘッドカバーです。

プラグホールシールも劣化しているので交換したいのですが、緑の枠内がカバーになってシールの上からかぶさっているために交換が出来ないという困った構造をしています。

かろうじて黄色い円内の箇所だけ抜き取り交換することができます。

もし、この構造がわからずプラグホールシールを外そうと傷つけてしまった場合は、

1万円くらいするシリンダヘッドカバーごと交換するのはもったいないので、

プラグホールシールの大きさの分だけ、フタをカットする方法もあるらしいです。







エンジンのシリンダヘッド側です。

こちらもかなりのスラッジがこびりついています。

これを除去するためには、タイミングベルトを外し、カムシャフトを外し、シリンダヘッドを外した上で、

シリンダーヘッドとカムシャフトの洗浄、バルブシール・タイミングベルト・オイルシール・ウォーターポンプなどは交換。

というエンジンオーバーホール（分解・修理）が理想ですが、


かなりの高額になるために予算の都合がつかず断念。

そこで、整備振興会がおすすめしている・・・







こちら、添加剤エコオイルSOD-1を注入

こびりついたスラッジ（酸化物）を溶かして剥離し、硬化したシール・パッキン類をやわらかくする性質があり、







白煙・黒煙・タペット音が止まり、エンジン内部の密封性が高まるため、燃料を完全燃焼させることによりエンジンのパワーアップやアイドリングの不調なども改善できるという代物です。

さらにどんなオイルにも効果があり、A/T・CVTミッションの滑りやショック、

パワステ・デフの異音や漏れなどにも効果があるそうです。

くわしくはウェブで→有限会社D1ケミカル


といった作業を実施し納車したわけですが、

お客様には、3,000ｋｍ走行後にエンジンオイル交換をしながらもう一度注入するようにおすすめしていますので、

シリンダヘッドカバーを外してどう変化しているか確認したいと思います。


エンジンオイルは、人間にとっての血液のような大事な役割をしています。

オイル交換は定期的に行いましょう






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